これまで政府が独占してきた「公共サービス」について、政府と民間が対等な立場で競争入札に参加し、価格・質の両面で最も優れた者がそのサービスの提供を担うこととする制度のこと。政府による公共的な事業に競争原理を導入し、より良いサービスを提供しようという発想から生まれた制度で、アメリカやイギリスでは1980年ごろから上下水道の管理・運営、道路の維持・管理、刑務所の維持・運営などで導入されている。市場化テストは、規制緩和と同等の効果が期待でき、企業にとっては新たなビジネス機会であり、消費者にとってはサービスの向上とコストダウンにつながると考えられる。ハローワーク(公共職業安定所)や社会保険庁業務でのモデル事業試行の後、統計調査、登記、雇用・能力開発機構関連を加えた5分野で2007年度から本格導入された。