非正規雇用者の一種で、派遣会社と雇用契約を結び、受け入れ企業で働く形態(派遣雇用者)。受け入れ期間は原則1年、最長3年の制約があり、受け入れ企業から指揮命令を受ける。2008年末、「派遣切り」と喧伝された派遣社員の契約打ち切りによる失業が増加した。非正規雇用者の問題としてクローズアップされたが、派遣社員の雇用実態は他の非正規雇用とも異なり、労働者側から見た労働環境は良くない。厚生労働省「日雇い派遣労働者の実態に関する調査」(07年)によれば、雇用契約期間が1カ月に満たない短期派遣労働者については、1日単位の雇用契約で働く日雇い派遣労働者が84.0%を占め、その内男性が58.0%、35歳未満の若年者が68.8%に上る。また、1カ月当たりの平均就労日数は14日間、平均月収は約13万円にすぎない。