アメリカの大手投資銀行(実質的には証券会社)リーマン・ブラザーズが、2008年9月15日、連邦破産法11条の適用を申請し、経営破たんしたことにより世界経済に波及した衝撃。負債総額はアメリカ史上最大の6130億ドル。そのうち、サブプライムローン問題による住宅ローン資産などの値下がりが、120億ドル超を占めた。日米欧の中央銀行は、金融市場の動揺を抑えるため、16日に23兆円超の資金供給を実施。リーマン・ブラザーズの日本法人、リーマン・ブラザーズ証券も民事再生法の適用を申請し、負債総額は約3兆4000億円。日経平均株価は、16日に一時660円安と年初来安値を更新。また、為替レートは前営業日の1ドル107円台から103円台までドル安・円高が加速。金融庁によると、国内主要行のリーマン・ブラザーズ向けの債権は、三井住友フィナンシャルグループの1034億円を筆頭に、合計で約3200憶円に上った。さらに、財務省の発行予定の国債のうち、リーマン・ブラザーズ証券が落札していた1287億円分が未発行となる余波も。その後、野村ホールディングスは、リーマン・ブラザーズのアジア・太平洋部門を約240億円、続いてヨーロッパ・中東部門を2ドルという破格の割安水準で買収した。会社資産を引き継がず、両部門で約5500人の高度なノウハウをもつ従業員との雇用契約が目的。