最近のメディア再編は目覚ましい。電通の調べでは、2008年の広告費は6兆6946億円で5年ぶりの減少(前年比4.7%減)となり、インターネット広告費が全広告費の10.4%と二桁を占めるようになった。書籍の電子化をめぐる著作権訴訟を抱えるインターネット検索世界最大手のグーグルは、「Google Chrome」(グーグル・クローム) というOSの開発を発表。グーグルは、電子書籍をインターネット上でダウンロード販売する「Google Editions」(グーグル・エディション)を10年に開始する。グーグルに対抗するマイクロソフトとヤフーは、インターネット検索・広告事業で10年間の時限付きの提携を09年7月に結んだ。動画投稿サイト世界最大手のユーチューブは、09年8月にタイムワーナーと動画配信で提携し、傘下のCNNへの配信を始めた。またユーチューブは、09年9月にTBS、テレビ朝日と提携してニュース番組の配信も始めた。アメリカのミニブログサービス大手Twitter(ツイッター)は、日本で携帯電話向けサービスを09年10月にスタートさせ、書き込みや閲覧のほか、アメリカに先行して携帯電話からの利用登録を可能にした。インターネット販売大手のアマゾン・ドット・コムは、電子書籍端末「Kindle」(キンドル)の販売を、日本を含む世界約100カ国で09年10月に開始。一方、09年5月には、講談社、小学館、集英社、大日本印刷など6社が、中古書販売チェーンのブックオフの発行済み株式の約29%を取得した。インターネット販売会社の楽天は、09年3月に保有するTBS株式の買い取りをTBSに請求し、3年半に及んだTBS株式の取得をめぐる対立が終わった。