特定の国・地域間で、物品やサービスへの関税やその他の制限的な通商規則・障壁を取り除き、貿易の自由化・円滑化を進める協定のこと。FTAは物品やサービスを対象としており、協定締結により、国際競争力の強い産業は大きな利益を受ける。しかし、自国産業に優位性がない(低い)場合、国外からの輸入拡大により、自国産業やその生産拠点の海外移転や閉鎖に追い込まれる可能性がある。日本の場合、農業など生産性が低いとされている産業で懸念が示されている。
FTAに加え、人の移動や投資の自由化、知的財産の保護など幅広い経済関係の円滑化を図るのが、経済連携協定(EPA)。韓国では、FTAを中心に自由貿易を進めているが、2011年には米韓FTAの締結をめぐって、韓国内の農業従事者の強い反対運動が起こった。