石油・天然ガス・石炭などの化石燃料の利用者に対し、環境負荷に応じて広く薄く公平に負担を求めることを目的とした税制のこと。税率は化石燃料ごとの二酸化炭素排出原単位を用いて、それぞれの税負担が二酸化炭素排出量1トン当たり289円に等しくなるよう、単位量(キロリットルまたはトン)当たりで設定する。ガソリンの場合、1リットル当たり0.25円の税が課せられる。同税制の導入による税収は、環境省の試算によれば、初年度(2012年度)391億円、平年度(16年度以降)2623億円と見込まれている。税負担の急変を避けるため、12年10月の導入から16年4月まで3段階で引き上げられる。地球温暖化対策税による追加的な家計負担については、平均的な世帯で月100円程度、年1200円程度とされる。このような税制は、二酸化炭素排出を市場で取り扱うことが難しい(市場の不完全性)ことから、それを補うため実施されたものであり、世界各国でも炭素税という形で導入されている。