これまでの日本の農業では、全国農業協同組合中央会(JA全中)が農業協同組合法(農協法)に基づいて、地域農協の会計監査と業務監査をし、農業経営を主導してきた。農家は農協に農作物を納めていれば確実に代金が回収でき、農作業に集中できるというメリットがあった。しかし、各地域の実情を反映するような柔軟性がなく、農業の生産性を高める方策が浸透できない状況となっていた。そこで、JA全中がこれまで指導的役割を果たしてきた会計監査および業務監査を廃止して、各農協の自立と経営努力を促すことになった。2015年に農協法の改正が行われる見込みで、これにより農業の集約化など株式会社化した農業方式も可能となる。