日本郵政と傘下のゆうちょ銀行、かんぽ生命保険の3社は、2015年11月4日に東京証券取引所1部にそろって上場した。すなわち、政府関係機関の民営化を意味する。郵政株の売却は、小泉純一郎内閣の郵政民営化の方針のもと、05年に成立した郵政民営化法で決定された。同法では、政府が保有する日本郵政株の3分の2弱を民間に放出するほか、日本郵政は17年までにゆうちょ銀行、かんぽ生命の全株式を処分することで、完全な民営化が規定されている。その後、民主党政権では公共性を重視して郵政民営化の見直しに関する基本方針が閣議決定され、09年12月に郵政株式売却凍結法により一部上場方針が凍結された。しかし、11年3月の東日本大震災に伴う復興財源の必要性から、郵政民営化法等の一部を改正する等の法律(12年4月)が成立し、郵政株売却凍結法を廃止。再び上場させる方針に変更された。