2017年の首都圏マンションの1戸当たりの平均価格は5908万円(前年比7.6%増)であり、バブル期の1990年の同平均価格6123万円以来の高値となった。ただし、バブルとの見方が支持されるのは結果論として示される場合が多い。今回のマンション価格の高騰についてもバブルとの見方は一部にとどまっている。今回の高騰の要因には、(1)金融緩和政策の継続、(2)東京の不動産価格は世界的に見れば高くない、(3)東京オリンピック開催を巡る動きなどが指摘されている。80年代後半以降のバブルでは、当時バブルと指摘する見方は少数派で、バブルが崩壊した90年代前半に定着した。