東南アジア諸国連合(ASEAN)10カ国と日本、中国、韓国、オーストラリア、ニュージーランド、インドの16カ国による首脳会合で、年に1回開催される。第1回会合は2005年12月にマレーシアのクアラルンプールで開催され、政治・経済・安全保障の幅広い分野での協力を指す東アジア共同体(East Asian Union)構想の実現に向けた実質的な議論が始まった。また、経済連携のほかに、テロ・海賊・インフルエンザなど、東アジア地域が直面する共通の課題も取り上げられた。会議後の共同宣言では、(1)経済統合、エネルギー安保、開発格差是正の促進、(2)政治・安保の戦略的対話や環境保護、感染症対策の促進、(3)ASEANが東アジアサミットの推進力となる、(4)サミットは毎年のASEAN首脳会議に合わせて開催する、などを決めた。ただし一連の会議で積み残された課題も多い。第一に「東アジア共同体」の概念が明確にされていない。第二に経済、政治、安全保障、社会・文化などで、どこまで地域統合を目指すのかも決まっていない。さらに、「東アジア共同体」の構築に向けて、ASEAN+3と東アジアサミットの役割の区別も明確ではない。