あるシステム(金融システムや原子力発電システムなど)に通常以上の負荷(ストレス)を課した場合に、当該システムが正常に機能するか否かを調査すること。ヨーロッパ地域では、ギリシャ国債のデフォルト懸念を受けて、ユーロ圏の主要91銀行の健全性を審査する資産査定が実施された。このストレステストでは、ユーロ圏経済が想定以上に悪化し地価・株価・債券価格が急落したと仮定した場合の銀行で発生する損失を推計している。その損失によって中核的自己資本(コアティア1、自己資本のうち、内部留保や普通株といった資本として質が高いとされる部分のこと)比率が5%を下回ってしまう銀行を不合格とした。2011年7月のストレステストではスペインやギリシャなど8銀行が不合格となった。
日本では、ストレステストは、定期点検などで稼働が止められている原子力発電所の再稼働に向けて、さまざまな災害を想定した上での安全性の査定に用いている。