貸出債権などを組み入れた金融商品の取引を通じてマネーを生み出す金融取引のこと。銀行を介さない取引のため政策で管理できない。中国では土地などへの投機的な投資資金として利用されている。その残高が中国の2012年のGDPの約16%(13年6月時点)まで拡大したとされ、貨幣量の過剰な増加の原因となっている。具体的には、不動産開発業者や地方政府が設立した投資会社向けの貸出債権を組み込んだ金融商品が、信託会社が作る金融商品を小口化した理財商品となって銀行窓口を通じて投資家へ販売されている。したがって、もともとの貸出債権である不動産開発自体が不良債権化すれば、多くの利害関係者に影響がでることになる。中国でシャドーバンキングが拡大した背景には、銀行融資の場合、金利や融資範囲など規制が厳しいため、その迂回(うかい)融資として利用されてきた面があるとみられている。