債券の発行主体が資金面的には支払い能力があるにもかかわらず、債務不履行(デフォルト)状態となること。格付け会社が判定する。アルゼンチンは2001年12月に対外債務の支払いを停止してデフォルトを宣言した。その後、海外債権者の約9割とは債権の一部放棄(民間債権者とは7割の債務削減)を合意していた。しかし、アメリカの投資ファンド会社は全額返済を求め、同国で法定闘争を続けていた。その中で、14年6月にアメリカの最高裁はファンドの返済要求を認め、13億ドル程度の全額返済をアルゼンチン政府に命じることとなった。また、ファンドに全額返済しない限り債務削減に応じた他の債権者への利払いも認めないとする内容だった。一方、支払いに応じると他の債権者から同様の要求を受ける可能性もあった。結局、アルゼンチン政府とファンドとの間で合意が取り付けられず、支払い余力はあるものの利払いができなくなり、アルゼンチンは14年7月末に13年ぶりに実質的な債務不履行(デフォルト)状態となった。