外国為替市場を人為的に操作しているとして、アメリカに認定された国。アメリカにより為替操作国と認定されると、2015年の法律(Trade Facilitation and Trade Enforcement Act of 2015)を根拠として制裁が発動される。その発動基準は、(1)対米貿易黒字が200億ドル以上(概ねアメリカのGDPの0.1%)、(2)経常黒字が国内総生産(GDP)の3%以上、(3)一方的為替介入の総額がGDPの2%以上の3要件を満たした場合とされ、その内二つの基準を満たした場合に監視リスト入りするとされている。アメリカ財務省が作成する為替報告書(Foreign Exchange Policies of Major Trading Partners of the United States)の16年4月版で、新しい監視リストとして、日本、中国、ドイツ、韓国、台湾の5カ国・地域が指定された。その理由は、日本、中国、ドイツ、韓国の4カ国は経常収支の対米黒字が巨額、台湾は一方向の為替介入の規模が大きいと指摘された。