2006年7月に閣議決定された「経済財政運営と構造改革に関する基本方針2006」のこと。同年9月に退任を控えた小泉純一郎政権(当時)の、経済・財政政策の総まとめであると同時に、10年代半ばまでの経済・財政運営の在り方を示した。財政健全化の道筋として、小泉内閣の時期を第I期と位置づけ、07年度~10年代初頭までの時期を基礎的財政収支の黒字化を確実に実現する第II期、10年代初頭から10年代半ばまでを国と地方の債務残高とGDPの比を安定的に引き下げる第III期とした。11年度の基礎的財政収支の黒字化に必要な16兆5000億円を、11兆4000億~14兆3000億円の歳出削減と、2兆~5兆円の歳入増加によって確保するとした。消費税の税率引き上げや税制改革も示唆。経済運営に関しては、国際競争力の強化や生産性の向上、さらにそのための制度インフラの整備などをあげた。