2007年10月の日本郵政公社の民営化によって発足し、持ち株会社である日本郵政株式会社とその完全子会社である郵便局株式会社、郵便事業株式会社(日本郵便)、株式会社ゆうちょ銀行、株式会社かんぽ生命保険の4社からなる企業グループ。持ち株会社の全株式は、現在政府が100%保有している。日本郵政の初代社長には民間出身の西川善文氏が就任し、09年6月の株主総会において再任された。しかし、かんぽの宿の売却問題、簡易生命保険の不払い問題、障害者向け割引制度の悪用問題など様々な問題が発生したため、西川社長の責任が問われることになった。同年9月の3党連立政権誕生に伴い、国民新党の亀井静香代表が金融・郵政改革担当大臣に就任すると、西川社長に退任を求め、さらに郵政民営化の見直しの方針を示したことから、西川社長は10月20日辞任した。後任には、かつての財務省事務次官であった東京金融取引所社長の斎藤次郎氏が就任。これにより総資産305兆円の日本最大規模の株式会社は、財務省などの官僚機構の支配を受ける可能性が出てきた。