公債とは、一般に、国債と地方債の総称である。公債はひとたび発行されると償還期限まで市場にとどまるため、新規公債の発行額が既存公債の償還額を上回れば公債残高は累積する。日本では、1975年度の補正予算から赤字国債が発行され、国の一般会計歳入予算に占める国債発行額の割合である国債依存度も急激に上昇した。97年度以降、景気対策に伴う国債の大量発行で国債残高は急速に増大したが、近年は景気回復の効果によって国債発行額は抑制されていた。しかし、2008年の世界的な不況の影響で税収が落ち込む一方で景気対策が求められ、再び国債発行額が急増した。13年度末(見込み)の国債残高は1107兆1369億円であるが、普通国債残高は749兆5846億円である。普通国債のうち、財政法で発行が許されている建設国債の残高は256兆3525億円にとどまり、それ以外の国債は特別の理由に基づいて発行される国債である。そのうち、財政法では禁止されているためわざわざ特例法を成立させ、それに基づいて発行される赤字国債(特例国債)残高は452兆2251億円に上る(そのほかに減税特例国債1兆7202億円)。