2010年度の税制改正における自動車関係諸税の暫定税率の見直し。09年12月22日に政府税制調査会が決定した10年度の税制改正大綱に盛り込まれ、道路特定財源制度の見直しとともに注目されていた。いわゆるガソリン税(揮発油税及び地方揮発油税)及び軽油引取税に係る18年までを期限とした現行の暫定税率は廃止されたが、当分の間、現在の税率水準(両税計5万3800円/キロリットル)を維持するとされた。軽油引取税についても、現在の税率水準(3万2100円/キロリットル)が維持された。ただし、国民の生活を守るため、原油価格の異常な高騰が続いた場合、ガソリンや軽油の本則税率を上回る部分の課税を停止できるような法的措置を講ずるとしている。この結果、暫定税率は廃止されたにもかかわらず、ガソリンや軽油の価格は変わらないことになった。このような税率水準の維持のために新たな仕組みを導入するか、本則税率を引き上げるかはさらに検討されることになった。