政府の予算案が決定される一段階前に設けられていたのが、財務省原案であった。1950年ごろから続けられていた予算編成の段取りとして、財務省原案が編成された後、各省の大臣による復活折衝(大臣折衝)を経て、政府案が閣議決定されていた。しかし、政権交代により民主党、社民党、国民新党による3党連立政権が初めて行った2010年度予算の編成では、復活折衝が行われることなく政府案が決定された。従来の復活折衝は、党側の意向を反映させるという意味合いもあったが、藤井裕久財務大臣(当時)は、復活折衝はセレモニーであったとし、その廃止は政治改革の一環であるとの見方を示した。