2011年度税制改正の中で環境税として導入された消費課税の一つ。11年度税制改正はねじれ国会や東日本大震災の影響で成立が遅れたり、先送りされたりした。地球温暖化対策のための課税も先送りされたため、12年度税制改正で再提案されることになった。その結果、課税の実施はそれぞれ1年間先送りされることになった。既存の石油石炭税に、「地球温暖化対策のための課税の特例」を設け、二酸化炭素排出量に応じた税率を上乗せする方式で課税される。上乗せする税率は、原油および石油製品については1キロリットル当たり760円、ガス状炭化水素は1トン当たり780円、石炭は1トン当たり670円である。その結果、改正後の税率はそれぞれ、原油・石油製品(1キロリットル当たり)2800円(現行2040円)、ガス状炭化水素(1トン当たり)1860円(現行1080円)、石炭(1トン当たり)1370円(現行700円)となる。この改正は11年10月1日から実施されるが、当初は経過措置がとられ、完全実施されるのは15年4月1日からである。もし完全実施されたならば、家計の負担は1世帯当たり月101円、年1207円になる見込みである。