日本の財政は1990年代の平成不況の時代に税収は減少するにもかかわらず、景気対策という名目で歳出の規模を拡大させた。その結果、慢性的な歳入不足になり借金として大量の国債を発行した。2000年代に入り税収の回復と歳出の抑制が行われたため、国債発行も削減傾向が見られたが、08年9月のリーマン・ブラザーズの経営破たんをきっかけに世界不況になったことから再び国債発行が増加した。14年度の当初見込みの国債残高は780兆円程度であり、そのうち財政法で発行が認められている建設国債の残高は260兆円にとどまる。この国債残高に一般会計借入金13兆円と特別会計借入金13兆円を加えると国の長期債務残高は811兆円になる。なお、国際通貨基金(IMF)の国の債務に関する公表基準によると「国債及び借入金並びに政府保証債務現在高」は、(1)普通国債、(2)財投債、(3)借入金、交付国債等、(4)政府短期証券の合計値になる。これに従えば13年12月末の実績は、1017.9兆円になった。