菅直人内閣(当時)が2010年10月8日に閣議決定した経済対策のこと。それに先立ち、急速な円高の進行に対処し、デフレ脱却と景気の自律的回復を図るため「新成長戦略実現に向けた3段構えの経済対策」を9月10日に決定している。3段階の「ステップ1」は、即効性のある雇用対策として10年度経済危機対応・地域活性化予備費(9179億円)を活用した緊急的な対応策が実行された。そして、「ステップ2」が「円高・デフレ対応のための緊急総合経済対策」である。景気・雇用動向を踏まえ、10年度補正予算の編成によって対応が行われた。ステップ2は、(1)雇用・人材育成、(2)新成長戦略の推進・加速、(3)子育て、医療・介護・福祉等、(4)地域活性化、社会資本整備、中小企業対策等、(5)規制・制度改革、の5本柱から成り立っている。さらに、「ステップ3」は、11年度における新成長戦略の本格実施によるデフレ脱却と雇用を起点とした経済成長の実現を目指している。そのため、11年度予算において「元気な日本復活特別枠」が設けられ、新成長戦略関連施策に重点配分がなされている。