新しい防衛大綱(National defense program guide lines for 2011 and beyond)が2010年12月17日に閣議決定され、同時に新しい防衛大綱に基づいて11年度から15年度までの中期防衛力整備計画(Mid-term defense program 新中期防)も閣議決定された。新中期防の初年度である11年度の防衛関係予算の額は、4兆7752億円となり、前年度に比べてわずかな減額(151億円、マイナス0.3%)にとどまった。「元気な日本復活特別枠」とされた、いわゆる思いやり予算(在日米軍駐留経費負担)については、1859億円の要望に対し、ほぼ満額の1858億円が計上されている。さらに、海兵隊のグアム移転などを含む米軍再編関係経費として1027億円が計上された。新しい防衛大綱は、従来の基盤的防衛力構想をやめ、代わりに動的防衛力を掲げたが、そのために、次期輸送機C2を2機(374億円)、固定翼哨戒機P1を3機(544億円)、さらに潜水艦1隻(546億円)などの支出が計上された。