政府がその経費をまかなうための金銭上の債務は、国債と借入金、さらに、年度越えの政府短期証券からなる。このうち国債は、原則的に証書発行によって資金を調達する方式である。例外として、証書を発行せず、帳簿上で処理することもある。そして、証書の発行なしで資金を調達する方式が借入金である。政府短期証券は、償還期間が短いため発行されてもすぐ償還されるから、本来会計年度を越えての債務にはなりにくいはずである。しかし、国債の発行を嫌う場合、政府短期証券の発行と償還を繰り返すことによって、政府短期証券による債務を年度越えさせ、国債と同じ機能を果たさせることができる。日本の政府の債務残高の累積額は、2013年度末1107兆1369億円になる見込みである。その内訳は、国債858兆7801億円、借入金56兆4058億円(一般会計借入金14兆711億円、特別会計借入金42兆3348億円)、政府短期証券191兆9509億円である。国債は、普通国債が749兆5846億円(そのうち、建設国債256兆3525億円、特例国債(赤字国債)452兆2251億円、減税特例国債1兆7202億円、交付税及び譲与税配付金承継債務借換国債1兆5226億円、国鉄清算事業団承継債務借換国債18兆1502億円、国有林野事業承継債務借換国債2兆1802億円)であり、それ以外に財投債105兆2303億円、交付国債2568億円、出資国債等2兆597億円となっている。