消費税の増税を中心とする社会保障・税の一体改革関連法案は、2012年8月10日民主党・自民党・公明党の3党の賛成多数で可決・成立した。これにより消費税率は14年4月に8%、15年10月に10%へ引き上げられることになり、財政再建への一歩となった。ただし、税率引き上げに当たっては経済状況の改善が条件となっており、名目3%程度、実質2%程度の経済成長率の実現という景気弾力条項が定められた。実施に当たっては、その時の政権が判断するとされている。低所得者対策として給付付き税額控除の導入か、複数税率(軽減税率)の導入が検討されることになった。関連法案が成立した後の記者会見で民主党の野田佳彦首相(当時)は「増収分はすべて社会保障として国民に還元される」としたが、社会保障の方向性が不透明なこともあり、実際、社会保障に充てられる可能性は低いとみられている。