安倍晋三政権にとっては2回目の予算である2014年度当初予算は13年12月24日に政府予算案が閣議決定され、14年1月24日第186回通常国会に提出された。一般会計の予算規模は95兆8823億円(伸び率3.5%)であり、過去最大であった13年度当初予算(92兆6115億円)よりも3兆2708億円上回った。その理由は、4月1日からの消費税の増額による収入増が挙げられる。ただし、補正予算を含めた場合過去最大であったのは11年度の107兆5105億円である。歳出の中で最も大きな額だったのは社会保障関係費であり、30兆5175億円と30兆円を超えた。国債費は23兆2702億円であり、02年以降増加が続いている。逆に、地方交付税等は16兆1424億円となり、10年以降減少している。この本予算は安倍晋三内閣によるアベノミクスの順調な進展が期待されている。そこで、南海トラフ地震に備えるための国土強靭化やインフラの老朽化対策、20年の東京オリンピックのための都市基盤整備などの支出を含めた公共事業関係費は5兆9685億円となり、前年度より6832億円増額となっている。ただし、特別会計廃止による増額分を除くと1022億円の増額にとどまる。歳入に関しては、14年4月の消費税率5%から8%への引き上げや好景気による増収などにより50兆0010億円になる。これは前年度と比較すると6兆9050億円の増収になる。その影響もあり公債費は41兆2500億円となり、1兆6010億円の減額となった。