消費税率の引き上げが17年ぶりに行われ、5%だった消費税率は2014年4月1日から8%に引き上げられた。この消費税率の引き上げは、野田佳彦内閣において12年8月10日「社会保障の安定財源の確保等を図る税制の抜本的な改革を行うための消費税法等の一部を改正する等の法律」(「消費税法改正法」)が成立したことに基づく。14年4月1日に8%、15年10月に10%に引き上げるという2段階方式を予定していた。その消費税改正法では、実施の直前の景気が悪化している場合は実施を先送りできるという景気条項が設けられていた。第2次安倍晋三内閣は13年10月1日、景気判断条項に基づいて最終決定として消費税率の5%から8%への引き上げを決断し、閣議決定した。この8%への税率引き上げは、国の消費税分の6.3%と地方の地方消費税分の1.7%から成り立つ。また、消費税の転嫁が流通過程での力関係から十分に行われないという不公平の問題が指摘されていたことから、消費税の円滑かつ適正な転嫁に支障が生じないよう、政府として、強力かつ実効性のある転嫁対策を実施するとしている。