2014年11月18日、安倍晋三首相は、15年10月1日に予定されていた消費税率の10%への引き上げを、17年4月1日に先送りすることを表明した。その理由として、14年4月1日に消費税率が8%に引き上げられてから、二つの四半期の景気が連続でマイナス成長になったことを挙げている。当初、消費税率を引き上げてもアベノミクスの効果によって景気が堅調なため、14年7月から9月の第3四半期の景気はプラスになるであろうという楽観的な予想が多かったが、結果的には消費税引き上げによる景気の抑制効果が大きく、マイナス成長になったことから、さらなる消費税率の引き上げは景気に対し大きな打撃を与えることを懸念したものと考えられている。なお、安倍首相は17年4月1日以降に消費税率の引き上げを再度先送りすることはないことを強調している。また、安倍首相は消費税増税の先送りは重大な変更であるとの理由で、国民に信を問うため衆議院の解散も表明した。選挙の結果、政府与党が勝ち、国民の同意を得ることになった。