予算は内閣が編成し、国会に提出することになっている。通常は、前年12月の20日過ぎに政府案が閣議決定されるが、2015年度予算は12月に衆議院選挙が行われたため、20日ほど遅れた15年1月15日に閣議決定された。歳出総額は96兆3420億円となり、当初予算としては過去最大になった。安倍首相の判断で15年10月の消費税率の10%への引き上げが延期されたため、消費税率8%の下での予算編成になった。消費税率が14年4月1日に8%に引き上げられたため、景気が悪化したことから、景気対策として歳出の地方創成関連の支出の増加が図られた。しかし、財政再建も進めなければならないことから、社会保障関係費の削減などが行われることになった。消費税率8%による増税と日銀の金融政策による円安の影響による法人税収の増加などによる税増収が期待できることから、新規国債の発行額は14年度当初予算より4.4兆円削減された。だが、景気対策と財政再建の二つの目的を追求したことにより、メリハリの利かないものとなった。