2015年度の税制改正大綱は15年1月14日に閣議決定された。この大綱は、14年12月30日に決定された政府与党(自民党・公明党)の2015年度税制改正大綱に基づいたものである。今回の税制改正では、消費税増税の先送りが前提とされた。デフレ脱却・経済再生を目指す日本にとって、一部の黒字企業に偏っている法人税の負担の現状を是正するため、法人税の実効税率を引き下げる代わりに、課税ベースを拡大(繰越欠損金の控除縮小、外形標準課税の拡大、受取配当金の課税強化)することを図ることになる。また、「結婚・出産・子育て」を支援するため贈与税の非課税枠を拡大し、子や孫の「教育」を拡充するため子ども版NISA(20歳未満を名義人とする年間上限80万円の少額投資非課税制度)をあらたに設けることになった。地方創生を図るため、地方移転促進税制を創設し、空き家撤去促進制度を新設することにしている。