WTO(世界貿易機関)が発表した2005年版世界貿易統計によると、05年の世界経済の実質成長率は6%で、04年の目覚ましい成長率(9%)からは減少となっている。一方、名目の貿易額は13%成長し、10兆1210億ドルと初めて10兆ドル台にのった。輸出についてはとくに成長が目覚ましいのは産油国の輸出である。中東が36%、ロシアが34%と突出した伸びで、石油、鉱物性燃料が総輸出に占めるシェアは16%と、1985年以来の水準に上った。これに対して農産品のシェアは9%と史上最低。中国の輸出額は28%増加して7620億ドルに上り、これはWTOに加盟した2001年の輸出額の2.9倍である。中国、ブラジル、ロシア、インドを加えたBRICs合計の輸出額は世界輸出の12%に達した。日本は輸出、輸入ともに世界4位。