財務省の発表によると、日本の2005年度の経常収支黒字は前年度比5.0%増の19兆1233億円で、3年連続の過去最高更新となった。しかし、その内訳では貿易収支黒字が減少(-27.3%)となり、これに対して所得収支の黒字が前年度比30.7%も増加して12兆6094億円になり、初めて所得収支黒字が貿易収支黒字を上回った。輸出が10.8%増の65兆1722億円と好調であったにもかかわらず、貿易黒字が減少したのは、原油高の影響で輸入が21.8%も増加し、55兆6089億円に達したからである。貿易全般は好調で、輸出、輸入とも過去最高額。貿易統計の国別では対中国の貿易赤字幅が23.6%増加。輸出品目については、アメリカ向け自動車とアジア向け鉄鋼の堅調が目立つ。