第二次世界大戦後における各国の関税政策のあり方を規定するGATTは、最恵国待遇の適用により、差別的な関税を原則として禁じているが、この原則の例外として認められた、特定の国に対する優遇的な低関税率の適用を認める制度のこと。特恵関税制度が適用される最も重要なケースとしては、地域統合と一般特恵(GSP generalized system of preference)があげられる。このうち一般特恵は、発展途上国の輸出所得の拡大、開発の促進を目的とした関税上の特別措置で、具体的には、先進国が発展途上国からの輸入に対して、最恵国待遇に基づく関税率よりも低率の関税を適用する制度である。