財務省の発表によると、2006年度の経常収支黒字は前年度比10.6%増の21兆2538億円。5年連続で黒字幅を拡大し、4年連続の過去最高を更新、初の20兆円台を記録した。貿易収支黒字は9.6%増の10兆4839億円で、2年ぶりの黒字幅拡大となり、サービス収支の6.6%増、2兆2979億円となった赤字幅の拡大を上回った。また、所得収支は13.0%増の14兆2484億円で、過去最高を3年連続で更新するとともに、前年に続き、2年連続で貿易収支黒字を上回った。モノだけでなく、投資でも収益をあげる構造の変化が鮮明になったといえる。なお、通関ベースによる貿易統計をみると、輸出は13.4%増、輸入は13.1%増と、いずれも好調。輸出の主要地域別では、アメリカ11.1%増、EU13.6%増、アジア12.1%増といずれも好調で、とくに中国へは21.2%増と大きく伸びた。また、商品別では、自動車22.2%、半導体等電子部品11.7%、鉄鋼16.6%が増加した。商品別輸入をみると、原油14.2%増、非鉄金属47.9%増、非鉄金属鉱51.9%増など、一次産品が大幅に増えた。