世界貿易機関(WTO)によれば、2009年の世界の貿易額は12.2%減少した。09年の輸出額の国別順位では、中国(香港を除く)が1兆2020億ドル(約110兆円)で第1位となり、2位がドイツの1兆1210億ドル、日本は5810億ドルで08年と同じく4位であった。「ジェトロ世界貿易投資報告2010年」によれば、輸出は前年比23%減の12兆2950億ドル、輸入は23.2%減の12兆7440億ドルとなり、09年の貿易は統計が取得可能になった1949年以降で最大の減少幅を記録した。その中で中国は輸出額の世界全体に占める割合は9.8%となった。貿易動向を品目別にみると、世界貿易の約4割を占める機械機器は20.2%減少した。また、国連貿易開発会議(UNCTAD)によれば、2009年の海外直接投資は前年比37%の減少で、4年ぶりの低水準となった。アメリカ向けが60%の減少となり、先進国向けの投資も44%減少し、5658億ドルになった。途上国向けは、24%減少の4783億ドルとなった。このうち中国向けが30%を占め、1434億ドルだった。世界全体の貿易、投資が落ち込む中で中国の台頭が目立った。