財務省の貿易統計によれば、2009年度の貿易額(輸出額と輸入額の単純合計)は全体で113兆円であった。このうちアジア向けは57兆円と半分を超えた。アメリカとの貿易額は全体の13.2%で、占有率は前年度から0.4%低下した。EU(欧州連合)は11.2%で、占有率が0.3%低下した。輸出額は前年度比17.1%の減少となり59兆円となった。輸入額は前年度比25.2%の減少で53兆円であった。中国向けの輸出額は統計が比較可能な1979年度以降、初めてアメリカを上回り、中国は輸出・輸入とも日本の最大の貿易相手国となった。アメリカ向けの輸出は22.7%の減少、EU向けは27.5%の減少となった。「ジェトロ世界貿易投資報告2010年」によれば、輸入を国・地域別にみると、09年に中国からの輸入額は13.9%減となった。商品別に09年の輸出をみると、輸出の7割近くを占める機械機器のうち、輸送機器が34.4%減、一般機械が32.7%減、電気機器が22.6%減となった。09年の対外直接投資は、前年比42.9%減の747億ドルと大幅な減少となったが、08年にアメリカ向け大型M&Aがあり、また、07年の金額水準が735億ドルであったことを考慮すると、対外直接投資は底堅いと判断される。国・地域別では08年に大幅拡大した北米、中南米向け投資がそれぞれ76.4%減、41.3%減となった。