財務省の貿易統計によれば、2010年度の貿易額(輸出額と輸入額の単純合計)は全体で130兆円で、09年度より15%の伸びを示した。このうちアジア向けは66.5兆円で5割を超えた。国別では、アメリカとの貿易額は16.3兆円で、占有率は前年度より0.7%低下して12.5%となる一方、中国は、中国本土向けが27.2兆円と、前年から大幅に増加し、アジアへのシフトが鮮明となった。また、「ジェトロ世界貿易投資報告2011年」によれば、日本の貿易は、09年に大幅に減少したが、10年に輸出が前年比32.1%増の7670億ドル、輸入が前年比25.2%増の6914億ドルの大幅増となった。商品別では、輸出で機械機器が約5000億ドルと、輸送機器、電気機器、一般機械が大きな割合を占め、輸入は、石油などの鉱物性燃料等が約2000億ドル、機械機器が1900億ドルで、世界的な需要回復と国際商品価格の上昇を反映する結果となった。