世界貿易機関(WTO)によれば、2011年の世界貿易の伸びは5.0%と、前年10年の13.8%から大幅に悪化した。減速の要因として、ヨーロッパ債務危機や日本の東日本大震災、タイの洪水、リビア内戦などのアラブ諸国の政情不安などの経済的なショックがあげられる。モノの輸出でみると、地域別ではアメリカ地域が6.2%増、ヨーロッパが5.0%増となったが、日本がマイナス0.5%であったために、先進国の成長率は4.7%となった。発展途上国では、中国が9.3%増、インドが16.1%増、アジア全体で6.6%増と、アジア地域の好調が目だった。しかし、アフリカがマイナス8.3%となり、CISを含む途上国地域の伸びは5.4%となった。