財務省の貿易統計によれば、2011年度の日本の貿易は、東日本大震災、タイの洪水、中東・アフリカの政情不安による資源価格の高騰などにより大きな影響を受けた。貿易額は、輸出入総額が135.0兆円で、10年度の130.2兆円から3.6%増大した。輸出は65.3兆円と3.7%減、輸入は69.7兆円と11.6%増、貿易収支は4.4兆円と過去最大の赤字となった。相手国別輸出入額は、上位3カ国は中国27.2兆円、アメリカ16.3兆円、韓国8.4兆円と、06年から同じ顔ぶれが並ぶ。地域別では、輸出でアジアが36.1兆円、5.4%減、北米が3.5兆円、1%減、中東欧・ロシアなどが3.5兆円で6.7%増となった。輸入ではアジアが30.9兆円で9%増、中東が13.3兆円で24.3%増、北米が7.1兆円で2.7%増。輸出入ともアジアの占有率は55.3%、44.3%と、その高さが際立っている。また、国際収支統計によれば、11年度の貿易収支は3.4兆円の赤字、輸送や旅行などのサービス収支は1.8兆円の赤字で、貿易・サービス収支の赤字は5.2兆円、これに贈与などの移転収支の1兆円を加えると、6.2兆円のマイナスとなる。一方で、海外からの利子・配当などを表す所得収支が14兆円でプラスとなり、経常収支は7.6兆円の黒字となった。