コメ貿易は、小麦やトウモロコシと比べて、世界全体の生産に占める輸出の割合が小さいことと、輸出国が少ない点が特徴である。世界全体の生産シェアについて、2009年は中国が1位で30.0%、インドが2位で22.2%と続き、タイは6位で4.4%であった。一方で、コメの最大の輸出国はタイであった。輸出量は、タイ、ベトナム、パキスタン、アメリカ、インドの5カ国で世界全体の輸出量の80%弱を占める。最大の生産国である中国は、07年に需給率100%となる生産を達成し、その後もコメの生産は増大しているが、13年においてもタイなどからのコメ輸入を継続している。12年には世界の貿易構造に変化が起き、輸出量世界1位のタイが落ち込み、代わってインドが1位、ベトナムが2位となった。輸入量では、アフリカや中国が大幅に増加した。