財務省発表の2015年度国際収支は、経常収支17兆8618億円の黒字で前年に引き続き拡大、前年からは9兆1664億円の大幅増加となった。貿易収支は3296億円の黒字で、原油など鉱物性燃料の価格下落を受けて輸入額が減少したことが大きい。輸出は73兆1559億円、輸入は72兆8263億円と、輸出は3年ぶり、輸入は6年ぶりの減少となった。この結果、貿易・サービス収支は1兆231億円と、赤字幅が大幅に縮小した。サービス収支は旅行収支、知的財産権等使用料が1996年度以降最大の黒字を記録、1兆3527億円の赤字となったものの、96年度以降最小となった。第一次所得収支は直接投資収益や証券投資収益が増加した結果、黒字幅を拡大、20兆8964億円となった。これは85年度以降、最大の黒字である。