2017年12月に日本とEU(欧州連合)間で交渉が妥結した経済連携協定。13年3月の日EU電話首脳会談でEPA交渉の開始が決定され、17年7月に、未決着の分野を残すものの、主要分野の交渉が決着して大枠合意となった。その後、12月に交渉は妥結、18年夏の署名、19年春までの発効をめざす。日欧EPAは16年レベルで世界のGDPの28.4%、世界貿易額の37.2%を占める自由貿易圏となる。関税分野ではEU側は日本産乗用車への10%の関税を8年目に撤廃、日本側はEU産ワインの関税を即時撤廃など、品目数で日本側約94%、EU側約99%が撤廃される。また、知的財産保護や規制などでも先進的なルールが盛り込まれている。ただし、両者が対立していた進出国と企業間の紛争解決手続きはEPA協定から分離、別協定として早期合意をめざすことになった。日本は日欧EPAを成長戦略の柱と位置づけており、EUとの関係強化とともに、「自由で公正なルールに基づく、21世紀の世界秩序のモデル(国有企業、知的財産権、規制協力など)である」(外務省)としている。