一般的なマクロ経済政策の一環として、通常は各国の中央銀行(日本では日本銀行)が行う経済安定化のための政策。金融政策の最終的な目標としては、物価の安定、完全雇用の達成(失業率の引き下げ)、国際収支の均衡と為替レートの安定などを挙げうるが、最近では、日本銀行を含めた多くの中央銀行が、これらの最終目標のうち、物価の安定を最優先するようになっている。金融政策の手段としては、中央銀行貸出金利操作、必要準備率操作、公開市場操作を挙げうるが、必要準備率操作は、最近ではほとんどの国で使われなくなっている。各国の中央銀行は、最終目標を達成するために、まず短期金利(日本ではコールレート)や銀行準備量(日本では日銀当座預金残高)などの操作目標(あるいは誘導目標)を政策手段によってコントロールする。最近では、操作目標の水準変更が最終目標に効果を及ぼすまでには時間がかかり、かつ一定ではないことを考慮して、物価をはじめとした主要経済変数の将来のトレンドを見据えた、先見的な金融政策の運営が強調されるようになっている。