2003年4月に、金融と産業の一体的な再生をめざして、官民共同で設立された時限的な組織(社長は斎藤惇氏、同機構の意思決定機関である産業再生委員会の委員長は高木新二郎氏)。過剰債務を抱えた企業向けの債権を買い取り、メーンバンク(主力銀行)と協力しながら再建を進め、場合によっては対象企業に出資・融資を行う。当初目標は支援先100件(公的資金枠10兆円)であったが、05年3月末までの債権買い取り期間中に支援が決定したのは、カネボウ、三井鉱山、大京、ミサワホームホールディングス、ダイエー、ダイア建設など合計41件、債権買い取り額と出資・融資の合計額は約1兆円にとどまった。産業再生機構は、買い取った債権を3年以内に外部に売却する決まりであるが、05年4月の大京、同年8月のダイア建設、06年1月のカネボウ、同年3月の三井鉱山およびミサワホームホールディングスと、順調にスポンサー企業への債権譲渡が進み、当初予定の08年3月末よりも早く、当初の目的を達して、07年3月15日に解散した。