2008年10月に国民生活金融公庫、中小企業金融公庫、農林漁業金融公庫および国際協力銀行(ODA業務を除く)を統合して発足した、新しい政府系金融機関(沖縄振興開発金融公庫も12年度以降に合流する)。01年4月に発足した小泉純一郎内閣は、政府系金融機関の改革に着手し、11月には手始めに住宅金融公庫を06年度末までに廃止することが決定された(07年4月に独立行政法人住宅金融支援機構に移行した)。景気が低迷するなかで、その他の政府系金融機関の再編についてはいったん先送りとする方針が同年末に決定されたが、05年9月の衆議院選挙における自民党圧勝で風向きが変わり、06年6月に国会で成立した行政改革推進法によって、08年度に政府系金融機関を全面的に再編することが正式に決定された。日本政策投資銀行と商工組合中央金庫は、08年10月に株式会社化(政府全額出資)された後、5~7年で政府が保有株を全額売却して民営化される。公営企業金融公庫は廃止され、その業務は地方に移管される。したがって、全額政府出資の日本政策金融公庫が、存続する唯一の政府系金融機関ということになる。