長期の資金調達・運用が行われる市場であり、債券市場と株式市場から構成され、証券市場ともよばれる。債券市場と株式市場のいずれも、発行市場と流通市場に区分される。発行市場は、債券や株式などの証券が新たに募集されたり、売り出されたりする市場であり、証券の発行者とその応募者、および両者の間に立つアンダーライターないしはセラーとしての証券業者(証券会社および一定の証券業務を認められた銀行など)から構成される。流通市場は、すでに発行済みの証券が売買される市場であり、一般の投資家とブローカーないしはディーラーとしての証券業者によって構成される。流通市場は、証券取引所と店頭市場に分けられる。株式の流通市場は、全国の証券取引所(とりわけ東京証券取引所)を中心として構成されている。一方、店頭市場は、個々の証券業者の店頭において行われる取引のことで、現在の日本では、国債先物取引を除く債券取引のほとんどが店頭取引となっている。