富裕な個人顧客(たとえば金融資産残高が数億円以上)を対象とした総合的な金融サービス取引。PB発祥の地であるスイスをはじめとしたヨーロッパ各国の銀行は、伝統的に厳格な守秘義務の下で、世界各国からの逃避資金などを受け入れて、資産の保全サービスを提供してきた。一方、アメリカのPBは、富裕な個人顧客に対して、資産運用管理に関する最適な金融サービスを企画提案するカスタマーズ・リレーションシップ・マネジメント(CRM)という意味合いのものである。日本では、1990年代からPB分野をリードしてきたシティバンクが、2004年に法令違反による金融庁の処分を受けてPB部門の撤退を余儀なくされたことから、内外の大手銀行によるPB分野のシェア争いが激化しており、PB専門子会社を新設している。