国債、地方債、社債などの債券を発行したり、売買したりする市場。債券には、確定金利の利付債券(満期日に額面金額が支払われるほか、一定の利息が毎期支払われる債券)と割引債券(満期日に支払われる額面金額から利息相当分をあらかじめ割り引いた価格で発行される債券)がある。日本の債券市場の大半は利付債券の市場である。日本の債券発行市場は、1970年代後半における国債の大量発行を契機に、国債中心の市場として発達を遂げた。また、80年代後半以降、社債市場の自由化策が矢継ぎ早に採られたことにより、最近では社債の発行も拡大傾向にある。なお、社債の発行に際しては、格付け機関から「格付け」を取得するのが一般化している。日本の債券流通市場は、77年度の国債流動化(民間金融機関が引き受け保有していた国債の売却解禁)を契機として急速に発達した。