譲渡可能な自由金利の大口定期預金である譲渡性預金(negotiable certificate of deposit CD)の市場。1979年にCDの発行が開始され、都市銀行などの預金取扱金融機関にとっては自由金利での資金調達手段として、一方、企業、地方公共団体などにとっては有利な余裕資金の運用手段として、機能している。CDは、「指名債権譲渡方式」により譲渡可能であるため、短資会社、預金取扱金融機関およびその関連会社(ファクタリング会社〔自己の危険負担で企業の売掛債権を買い取り回収する会社〕、リース会社など)、証券会社を取扱機関としたCD流通市場が発達しており、最近では金融機関相互のディーリング商品(自己売買の対象となるもの、証券や為替など)としての性格を濃くしている。