日本銀行が民間金融機関にドル資金を入札方式で供給するオペレーション。2008年9月のリーマン・ショック時にアメリカの連邦準備制度と日欧などの主要国中央銀行との間で締結されたドル・スワップ協定に基づいて、主要国中央銀行は自国通貨と交換にアメリカ連邦準備制度から得たドル資金を民間金融機関に供給する枠組みを構築してきた。ドル・スワップ協定は、10年2月にいったん終了後、ギリシャ金融危機などを受けて同年5月に再開されていたが、11年11月末には、ユーロ不安の高まりがグローバルな信用不安につながることを防ぐ狙いで一段と強化された。具体的には、アメリカ連邦準備制度が各国中央銀行に供給するドル資金の金利が従来の市場金利プラス1%から同プラス0.5%に引き下げられ、それに伴い各国中央銀行が民間金融機関に供給するドル資金の金利も0.5%引き下げられた。民間金融機関にとってはドル資金調達が容易となる。あわせて、ドル・スワップ協定の期限が、それまでの13年2月1日から6カ月延長された。日本銀行は、ドル・スワップ協定の拡充策に沿ったドル資金供給オペを11年12月6日から実施している。